7月15-18に淡路夢舞台国際会議場で行われた免疫サマースクール〜免疫・未来への架け橋〜に行ってきました。当研究室からは、私、児崎と大学院生スウ君と國吉さんの3名が参加しました。  
 
 この免疫サマースクールは参加が原則一度限りしか許されず、以前からぜひ参加したいと思っていました。参加者の大半は大学生、大学院生、ポスドクや企業の研究者といった同世代の人達で、世界に名を連ねる講師の先生方の貴重な講演を聞くことができました。  
 
 講演内容は先生方の研究回顧録や、最近の研究成果におけるT細胞、B細胞からトレンドである自然免疫、粘膜免疫、免疫寛容、さらには最新の生体イメージングまで幅広く、超一流免疫学者による免疫フルコースを味わうことができました。他では経験することのできない贅沢な講演会でした。また、ポスターディスカッションやフリーディスカッションを通じ同世代の人々と知識を共有し、たくさんの刺激を受けることができました。特にサマースクールの醍醐味であるフリーディスカッションでは、学会等では恐れ多くて声をかけづらい先生方や専門が異なるため交流のできない先生方のお話を伺うことができ、大満足の4日間でした。  

 現在の大阪大学医学系研究科長、平野俊夫先生の講演の中で紹介された山村雄一元大阪大学総長の「夢みて行い、考えて祈る」という真髄をついたフレーズに大変感銘を受け岐路につきました。競争の激しい免疫学のライバル達に勝ち、まだ見えぬ頂を目指すべく研究に邁進していこうと改めて思いました。

文章:児崎
7月5-9日にボストンのMARRIOTT BOSTON COPLEY PLACE で開催された上記Conference(http://www.socmucimm.org/index.php?option=com_content&task=view&id=20&Itemid=39)に参加しました。

ICMIはSociety of Mucosal Immunologyが主催する学会で1973年に米国Alabamaで開催されて以来今回で14回目を迎えます。"Reconciling Immunity,Tolerance and Inflammation at the Mucosal Interface"をテーマに、消化器、呼吸器、皮膚、眼、泌尿器、耳鼻咽喉などの臓器における粘膜防御や自然免疫応答、粘膜の上皮細胞の解析、粘膜に存在する特殊な樹状細胞の同定と機能解析、制御生T細胞の役割と免疫寛容、Th17細胞、リンパ球のトラフィッキング、粘膜面における抗体産生やB細胞の機能解析、APRIL, TSLP, IL-10, IL-17, IL-22,IL-23といった粘膜において重要な役割を果たすサイトカインの機能解析、各種腸炎モデルを用いた炎症の解析、セリアック病、粘膜アレルギー、粘膜ワクチンなど最先端のtopicsについての講演を聴くことができました。演題の質も高く非常に内容の濃い学会でした。 

この10年の自然免疫研究の発展により、自然免疫と獲得免疫の総論的理解が出来るようになりました。しかし、より包括的な全身の免疫機構の解明のために、ここ数年は臓器特異的な免疫応答を解析する「各論」の時代に入った印象があります。粘膜にはTh17をはじめとして、特殊で多様な細胞が存在します。また、腸管は経口免疫寛容の存在する場であるので、制御生T細胞の解析などにはうってつけの臓器と言えます。今回の学会の盛況ぶりやここ数年の粘膜免疫研究の過熱は、そういった研究の流れの結果だとひしひしと感じられました。 

文章 植松


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粘膜免疫の生き字引、Roy Curtiss III先生(御年75才)と。


6月24-26日にAustralia Gold Coastで開催された上記Conferenceに参加しました。  

学会前日には以前審良研究室でサバティカルとして約半年研究されたAlexander Khromykh教授に会いにUniversity of Queenslandを訪問しました。University of QueenslandはBrisbaneに有るオーストラリアでも有力な大学の一つです。広大なキャンパスに研究施設が点在し、学生達もゆったりと教育を受けている印象を受けました。  
 
Infection-Immunity Conference 2009はCSIROと言う日本で言う理研の様な機関が主催した会議で、免疫学、ウイルス学、細菌学、獣医学などの研究者を集め相互のコミュニケーションを図る目的で企画されたそうです。参加者の多くはオーストラリアの研究者で海外からは私以外にDavid Hume、Barry Beaty、Ralph Trippらが招待されていました。自然免疫に関しKate Stacy、Brian Williamsらによる質の高い講演も有りました。日本では以前より淡路島感染症免疫フォーラムなど同様の主旨の会議が開催されており、病原体、免疫学の融合を促進するプログラムは世界的なトレンドであると思います。  

オーストラリアは現在冬ですが、Gold Coastは暖かく、延々と続くビーチではサーフィンをする人達が多くいました。このような場所で学会を開くことのできるオーストラリア人にうらやましさも感じました。

文章 竹内

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